じりつステーションつばさ
「自立ステーションつばさ」
「自立ステーションつばさ」の発足当時、多摩市内にはしょうがい者(とりわけ重度しょうがい者)が、常時他人の介護を受けながら地域の中で自立生活(独立した生活)を送っている人はいませんでした。
しょうがい者の多くは、そのしょうがいを持った時点から保護や管理の対象とされ、
そのしょうがいが重いほど、健常者の社会とは切り離された空間で過ごすことが当たり前とされています。
家族がいれば家族の元で、家族で対応できなければ施設へというのが、
社会の暗黙のルールとされ、そこにしょうがい者(児)本人が選択できる道は無いのが現実です。
そうした管理や保護された生活の中では、生活者としての様々な社会的経験を得る機会が殆ど無いばかりか、
生きることに対する主体性さえも奪われてしまう事もあります。
しょうがいを持つ人が地域での生活を当たり前に実現していくためには、
それを受け入れていく社会基盤も、まだまだ整備されていかなければなりません。
また、しょうがいを持つ人だけではなく、大多数を占める健常者の側も「しょうがい」について、しょうがいを持つ人たちと対等な社会を実現していくことにいて、理解を深め変わっていかなければなかなか実現できません。
「自立ステーションつばさ」では、この社会によって分けられている現実の中、一人でも多くのしょうがい者が地域の中で生活していくため、
しょうがい者が自立の練習を行う場の提供や、自立に向けた学習会や各種行事の開催、しょうがい者やその家族に対する個別の相談支援などの支援活動や、早期からの自立に向けた取り組みとして、しょうがいを持つ児童等を対象とした放課後活動を行っているほか、
地域社会への啓蒙活動として大学をはじめ各種教育機関、特別支援学校など様々な場所で、
しょうがい当事者による講演会や、つばさ太鼓・つばさバンドなどの公演活動なども行っています。